2013年1月7日星期一

フルHD液晶、SSD RAID搭載の“1キロ”Ultrabook――「Aspire S7-191」で極上PCライフを体験する

フルHD液晶、SSD RAID搭載の“1キロ”Ultrabook――「Aspire S7-191」で極上PCライフを体験する
A4用紙よりも小さくて、厚さは12.2ミリ――そんな超小型Ultrabookが日本エイサーから登場した。「Aspire S7-191」は11.6型ワイドディスプレイを搭載する極薄ノートPCだ。

【フルHD液晶、SSD RAID搭載の“1キロ”Ultrabook「Aspire S7-191」で極上PCライフを体験する】

 こちらは、先にレビューした厚さ11.9ミリの13.3型モデル「Aspire S7-391」と同様に、タッチパネルを内蔵しつつ、厚さを12.2ミリに抑えた世界最薄(11.6型液晶ディスプレイを搭載するUltrabookにおいて。2012年11月現在、同社調べ)のUltrabookとなる。

 Aspire S7-191は、ただ単にAspire S7-391のサイズを小さくしたマシンではない。基本的なスペックなどはほぼ共通だが、外観のデザインやキーボードが異なるほか、画面が小さくなったことにより、見やすさやタッチパネルの使い心地も変わるかもしれない。今回は、そういったAspire S7-391との違いに主眼を置き、Aspire S7-191の性能や使い勝手をチェックする。

●美しいヘアライン加工を施したアルミ天板

 Aspire S7-191の本体サイズは、約283.6(幅)×195.6(奥行き)×12.2(厚さ)ミリだ。重量はカタログ値が1.04キロで、実測値は1042グラムだった。11.6型Ultrabookとして標準的な重量だが、ボディの薄さゆえ、持ち上げやすく、手への収まりもよい。

 Aspire S7-391はガラスを使った天板が特徴的だったが、Aspire S7-191はアルミニウム合金の天板を採用している。この金属質な天板は一見、薄型のUltrabookにありがちなデザインに思えるが、珍しいヘアライン加工が目を引く。線が編み目のように交わっており、光が当たると無数の細かい格子柄が浮かび上がる。

 天板に加え、パームレストやキーボード面も光沢を抑え、ディスプレイのフレーム部も天板と同じ色を採用しているため、色合いは全体的に統一されており、質感も高い。堅牢性も、剛性を高めたアルミのユニボディを採用することで確保している。

 本体搭載のインタフェースは、左側面にUSB 3.0が1基、右側面にUSB 3.0が1基とMicro SDカードスロット、背面に映像出力用のMicro HDMIポートを備える。Aspire S7-391と比べると、カードリーダーがmicroSDカードになり、配置も異なる。

 Ultrabookでは珍しく背面に映像出力ポートがあるが、意外と使いやすい。本体サイズが小さいぶん、ボディを動かすのは苦にならないし、もともと、ひんぱんに抜き差しするわけでもない。付属の変換アダプタを使う場合も、ほかのケーブルがあまり干渉しない背面の方が邪魔になりにくいだろう。

 端子の少なさを補うため、S7-391と同様に標準でUSB接続の有線LAN(100BASE-TX対応)アダプタと、Micro HDMI接続のアナログRGBアダプタが付属する。S7-191のような軽いモバイルPCは出張も向くので、有線LANアダプタは行き先のホテルなどで重宝するだろう。無線接続はIEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0に対応する。

●精細な表示が可能な、タッチ対応フルHDディスプレイ

 11.6型のディスプレイの解像度は1920×1080ドット(フルHD)だ。IPS方式の液晶パネルを採用しており、視野角は上下/左右ともに178度と広い。13.3型のS7-391より、さらに画素密度が高い約190ppi(pixel per inch:1インチあたりのピクセル数)になり、高解像度の動画や写真なども美しく表示される。

 しかし、このように画素密度が高いディスプレイでは、設定によってWindows 8のデスクトップUIに表示されるテキストやアイコンが小さくなる場合がある。初期設定では表示サイズの設定が「小(100%)」になっており、やや小さい印象だ。これを「中(120%)」に変更することで、ちょうどよい表示サイズと感じた。

 このディスプレイに、10点マルチタッチに対応する静電容量方式のタッチパネルを搭載する。液晶ディスプレイの画面とフレームがシームレスにつながっているため、チャームの呼び出しやアプリケーションの切り替えといったジェスチャー動作も快適だ。サイズは11.6型ということもあり、10型タブレットのタッチ操作に近い感覚が味わえる。ただ、ガラス面は指紋が残りやすく、タッチ操作を繰り返すことで汚れが目立ってしまう。

 タッチ操作時に本体がぐらつかないよう、液晶ディスプレイを開こうとすると100度ぐらいで一度止まるギミックは、S7-391と同様に備わっている。S7-391よりもボディが軽く、ディスプレイが動きやすいためか、ヒンジは固めだ。100度からさらに深く倒すときは、強めに押す必要がある。

●変則配列の5段キーボードを装備

 キーボードは72キー配列を採用したアイソレーションタイプだ。主要キーのキーピッチは横が19ミリ、縦が18ミリと、11.6型のノートPCとしては広いものの、キーの数はその分少なくなり、キーの配置も特殊だ。具体的には、最上段のファンクションキーが省かれ、Fnキーと数字キーの同時押しとなっていることや、半角/全角キーをCapsLockキーの右に配置していること、Deleteキーが最下段にあることなどが挙げられる。

 主要キーのキーピッチが広い一方で、BackspaceやEnter、Shiftといった右端のキーについては、左隣のキーと隣接している。S7-391と比較すると、右端のキーがさらに小さく(特に横幅)なっており、Enterキーのサイズは15(横)×32(縦)ミリと、主要なアルファベットキーよりも横幅が狭い。カーソルキーも縦のサイズが約9ミリと小さく、カーソルキーをよく利用するユーザーは、使いづらく感じるだろう。

 スイッチの押し心地は柔らかく、キーストロークが約1ミリと浅いため、しっかりとした打ち心地を求める人には物足りないかもしれない。ただ、キーボードの固定はしっかりとしており、キーを意図的に強く押し込まない限りはたわむこともないので、軽い力で楽にタイプできる。有機ELのバックライトを搭載しており、暗い場所ではキーが青く光る。

 Aspire S7-191は、ホームポジションより少し右にずれた位置にタッチパッドを配置している。左右のクリックボタンが一体となっているタイプで、サイズは90(横)×50(縦)ミリだ。4本の指が余裕を持って置けるサイズであるため、マルチタッチジェスチャーを行うには十分といえる。タッチパッドのドライバはELAN製で、2本指での上下/左右スクロール、2本指の開閉による拡大/縮小、回転機能、3本指スワイプによるページ送りなどが利用可能だ。4本指でスワイプすれば、スタート画面を表示するよう設定することもできる。

●スペックに見合った高パフォーマンス

 Aspire S7-191の基本スペックは、Aspire S7-391と同様で、CPUがTDP(熱設計電力)17ワットのCore i7-3517U(1.9GHz/最大3.0GHz)、メモリは4Gバイト、ストレージは64GバイトSSD×2のRAID 0構成(計128Gバイト)、グラフィックス機能はCPU統合のIntel HD Graphics 4000を利用する。OSは64ビット版Windows 8となる。それではベンチマークテストを行っていこう。

 まずは、Windowsエクスペリエンスインデックスをチェックする。グラフィックスのサブスコアが5.4と最も低く、プライマリハードディスクの8.3が最も高くなったのはS7-391と同じだ。SSDのRAID 0構成ということもあり、データの読み書きは高速で、CrystalDiskMark 3.0.1で測定したところ、シーケンシャルリードが822Mバイト/秒と非常に速かった。SSDはS7-391と同じくLITE-ON製の「CMT-64L3M」を使用している。

 ベンチマークテストは、総合ベンチマークテストのPCMark 7、3D系ベンチマークテストの3DMark06、3DMark Vantage、ストリートファイターIV ベンチマーク、モンスターハンターフロンティア ベンチマーク【絆】を行った。13.3型のS7-391とあまりスコアは変わらず、Windows 8搭載Ultrabook「dynabook R822」や「VAIO Duo 11」(ともに店頭モデル)とも同等のスコアとなった。

●バッテリーはやや不安、外出先でじっくり使うならACアダプタを

 S7-191のバッテリー容量は3790ミリアンペア/3.7ボルトだ。最長動作時間は約5時間とUltrabookとしては、かなり短い部類に入る。実動作時間の測定をBBench 1.01(海人氏・作)で行ったところ(60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)+10秒間隔でのキーストローク、PCは無線LANに常時接続で電源プランは「バランス」)バッテリー残量5%で休止状態へ移行するまで、約3時間27分だった。

 カタログ値よりも1時間半ほど短く、3時間台ということで、モバイル環境で使うにはバッテリー切れの不安がある。自宅や屋内での持ち運びであれば対応できるが、外出時に仕事などで長時間作業する場合は、ACアダプタを持ち歩く必要がありそうだ。専用の拡張バッテリーが2012年12月中旬以降に発売される予定なので、こちらも検討するといいだろう。装着時のバッテリー動作時間は約9.5時間としている。

 動作時の発熱と騒音については、13.3型モデルのS7-391とあまり変わらない。ベンチマークテストなど高負荷な処理が続くと、46デシベル程度(暗静音時33デシベル)まで上がり、キーボード面の奥側がやや熱くなった(約37度、室温は23度)。パームレストまで熱が伝わることはなかったが、YouTubeやニコニコ動画で動画を見るようなときでも、時々ファンが回って大きな音がするところは気になった。

●小型、軽量、高性能な正統派Ultrabook

 Aspire S7-191の想定実売価格は13万円前後となる。洗練されたデザイン、タッチ対応のフルHD対応ディスプレイ、第3世代Core i7、RAID 0構成のSSDを備え、14万円前後となるS7-391とともに、同社Ultrabookカテゴリのハイエンドモデルとして、文句のないスペックとなっている。価格もスペック相応だ。

 11型クラスの液晶ディスプレイを搭載したUltrabookは少ないが、作業領域やキーピッチの広さよりも、コンパクトで軽量なマシンを好むユーザーは少なくない。変則配列のキーボードや、短めのバッテリーといった一癖ある仕様に納得ができるならば、薄型軽量でハイスペックな本機は、あらゆるシーンでユーザーを十分に満足させる力を持ったマシンと言えるだろう。

[池田憲弘(撮影:矢野渉),ITmedia]【関連記事】 2012年PC秋冬モデル特集 13.3型フルHDで11.9ミリ厚の極薄Ultrabook「Aspire S7-391」を試す エイサー、極薄筐体を採用したタッチ操作対応の11.6型Ultrabook「S7-191-F74Q」 日本エイサー、世界最薄のタッチパネル搭載UltrabookなどPC秋冬モデルを発表 Acer、Windows 8対応Ultrabookなど、新モデル公開
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